応急処置の方法 02

切り傷・大きなケガの場合

大きな破片で、深く大きなけがを負った場合は、119番へ連絡し、速やかに救急車で病院へ。すぐに医師の診察を受けてください。

それでもすぐに救急車が来てくれるとは限りません。
大きなケガの場合、出血もひどく待っていられません。可能なら応急手当てを行ってください。それが命に係わる可能性があるため、適切に処置する必要があります。

まず毛細血管から出血しているのか、静脈からか、動脈からか、確認が必要です。毛細血管からの出血は最も軽く、次に静脈、もっとも注意が必要な出血は動脈からのものです。

静脈からの出血 直接圧迫止血法
血の色が少し黒みがかっていて、傷口からしみだしてくるような出血は静脈出血です。持続的に、湧くように出血します。
この場合は、圧迫止血を行います。
清潔なタオルやガーゼで傷口を押さえ、強い力で10分近く圧迫するようにしてください。血がにじみだしたら、タオルやガーゼを重ねて、押さえ続けます。力を緩めないでください
その後、ガーゼの上から包帯を巻き、心臓より高い位置へ持ってきてください。一度巻いた包帯は血がにじんでも解かないでください。血液凝固の妨げになります。
動脈からの出血 間接圧迫止血法と、止血帯法
動脈からの出血は、真っ赤な血液が鼓動に合わせて噴き出します。命に係わります。
手足の場合は、腕の内側・腕の付け根の脇部分・股の付け根にある止血点を圧迫してください。この場合、緩めると血液が流れ出す為、病院へ着くまで押さえ続けることが大切です。
★ただ、止血点の位置をご存知の方も少ないため、無理に行わず、救命士さんに任せてください。もしくは、直接圧迫止血法を行ってください。
それで間に合わない場合は、傷口から心臓に近い部分を止血帯で結びます。
最低2回は巻きつけて結び、結び目に箸などの棒を通して回転させ、止血帯を締めていきます。出血が止まったところで回転を止め、棒が緩まないよう布などで縛って固定します。15分~30分ごとに数秒ずつ緩め、血液を流します。
★緊縛を長時間続けると神経麻痺や筋肉壊死を起こす危険があります。止血帯法は、最終手段だと思ってください。